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「お持てなし」考

私にとって今年最大のテーマの一つは「お持てなし」であった。
これは観光には不可欠な要素であり、一番鳥取に欠けているものとの感が強いのは私だけでなく多くの人が指摘している。鳥取の人は来訪者に
「なんかいいところありませんか?」と聞かれても、
「なーんもいいところなんて、ありゃせんよ」と応える。

ちょっと無愛想に見えて、商売の人でもこういった人がいるので、本当に商売っ気のないところだなと県外者は感じるそうである。しかし悪気なんてこれっぽっちもありはしない。誇張表現を好まず、正直にありのままで付き合おうとし、もともと謙遜する気質であるところも大きく影響しているのだろう。(先日御来鳥されたチャールズ・ランドリー氏の言葉を借りればこれでまちづくりなんて出来はしないってことになるのですが)ちょっとしんどいんだけれど、意識を変えていかねば因幡の「お持てなし」の醸成は成り立たない。

夏に行った「I氏と歩く鳥取百景」はその問題をひもとく大きなモデルとなったと感じている。
既にご案内の通りこのチャレンジは以下のような特徴があった。
・鳥取でも指折りのオピニオンリーダーI氏が完全プロデュース&氏のガイド役。
・各地の行政・観光関連の方々に御協力をもらい観光各地で”歓迎”の工夫をしてもらった。
・一人25000円の1泊2日では少々割だかな料金設定。
・オリジナルの募集パンフレットを作り、高級感を演出。
・JCメンバーが各地で観光のサイン(看板)をもって歓迎。

これらの特徴がお持てなしを演出し、30000円を出してもまた来たいという参加者が続出した。
参加者のリピーター宣言が行われたのだ。

氏のガイドがあったからこそ、そのおかげがあったからこそ成立したと見る向きが非常に多い。メンバーの中からも、外部の方からもそういった意見があった。確かに氏のお持てなしが功を奏した。
なるほどその通りである。
その中には、「氏ほどユニークな人は他に居ない。ということであれば、氏のようなユニークな人が他にもガイドとしていらっしゃらないと因幡のお持てなしは出来ないということにはなりはしないか。」という意見がある。もしそうなら本当に不可能であろう。何か他にいい案や考えはないのか?・・・・続く