2006年07月19日

7月会報誌タイトル

<九夏三伏>
きゅうかさんぷく

夏の最も暑い時期のこと。

九夏・・・夏の九旬(一旬は10日)つまり90日間。
三伏・・・初伏(夏至後3回目の庚の日)、中伏(4回目の庚の日)、末伏(立秋後最初の庚の日)の総        称。猛暑の時期をいう。

 長かった梅雨が明けると、いよいよ九夏三伏の暑さを迎える時期となります。礼節を重んじるJCとはいえスーツをきっちりと着込むのはつらい暑さです。7月~9月の三ヶ月間は上衣を省略しても良いとあり、本年はクールビズにも対応していこうという試みとなりました。クーラーにばかり頼らず、体と環境の為にも工夫を凝らしていきたいですね。野外でも暑さ対策をして、熱射病などには十分に気を付けながら活動していきましょう。 

 そういえば、学生の頃には「気合が足りない」という意味で「心頭滅却」の言葉を聞かされていました。日本では、織田信長の恵林寺焼き討ちの際、快川和尚が詠んだ辞世の句「滅却心頭火自涼」が有名ですが、オリジナル(禅宗の古典)のオリジナル(唐末期の詩)はこれです。

「夏日題悟空上人院詩」  夏の日、悟空上人の院に題するの詩
    三伏閉門披一衲      三伏 門を閉ざして一衲をきる
    兼無松竹蔭房廊      兼ねて松竹の房廊を蔭う無し
    安禅不必須山水      安禅は必ずしも山水をもちいず
    滅却心頭火亦涼      心頭を滅却すれば火もまた涼し

○ 意訳
暑い三伏の時でも、戸を閉め切って僧衣を着ている。
その上に、松や竹が部屋や廊下に影を落とす事もない。
しかし、心の安らぎを得る為に、山や川といった環境が必要なわけではない。
心中の雑念を消し去ってしまえば(心に余裕を持てば)炎暑という状況は気にならないものなのだ。


 覚悟を決めた「滅却心頭火自涼」より、「滅却心頭火亦涼」のほうが現代の感覚に近いですね(両者の違いが一字あります)。


広報委員会委員長

投稿者:広報委員会 : 2006年07月19日 21:00