2009年度 理事長予定者決定

2008年07月17日

社団法人鳥取青年会議所は水野由久君(本年度 因幡ビジョン特別委員会 委員長)を2009年度(第51代)の理事長候補者としてに決定を致しました。

mizuno.jpg  水野由久君の(社)鳥取青年会議所における履歴


2009年度理事長立候補にあたっての青年会議所活動に対する所見書


<はじめに>

 (社)鳥取青年会議所は1959年に47人の高い志を持った先輩の御尽力により、日本で156番目の青年会議所として発足しました。敗戦からの復興、高度成長期、バブル経済の崩壊を経験し現在に至ります。その間、(社)鳥取青年会議所は変革の能動者として常に先頭に立ち地域を引っ張ってきました。「明るい豊かな社会」を創ろうとする情熱溢れる先輩の活動のおかげで、(社)鳥取青年会議所は地域から信頼される組織であり続けており、創始の心は現在まで脈々と受け継がれております。
 そして来年、創立50周年を迎えます。一つの組織が半世紀の間存在し続けるということは並大抵のことではありません。我々は単にそれを祝うというだけでなく、ここに至るまでの(社)鳥取青年会議所の軌跡を振り返り、先輩に「感謝」の念を表したいと思います。そして更に重要なことは、我々責任世代が、今の子ども達にどの様な因幡地域を残してあげるべきなのかを真剣に考え、それを具体的に実行に移す「責任」を認識することなのです。
 今日、政治や経済等あらゆることが当たり前のように激変しております。将来こうなると保証されているなかで取り組むことは比較的容易でありますが、先が全く見えてこない混迷の中でチャレンジするには勇気が必要です。我々は青年だからこそ描ける壮大な夢と柔軟な発想力をもって、未来を切り開いていかなければなりません。2009年度は新たなビジョンに向かって勇気をもって、確実に一歩を踏み出すことを約束いたします。メンバー全員がこの気持ちを共有し、創立50周年の年であり、創立100周年に向けてのスタートの年でもある2009年を新生(社)鳥取青年会議所の輝かしい出発の年にしたいと思います。


< まちづくりについて >

(青少年の育成について)

 今年5月に中国にて死者6万人を超える四川大地震が発生しました。日本は中国に対し救助隊の派遣を打診し、中国はこれを受け入れました。日本の救助隊は余震の危険があるにもかかわらず、勇敢に救出活動を行いました。そして日本の救助隊員が犠牲者の前で整列し黙祷をささげている光景は中国人の心に衝撃を与えました。
 これは古くから日本人が持っている「おもいやりの心」や「利他の精神」と呼ばれるものです。日本人が忘れかけているこの気高い精神性を取り戻すことができれば、世界から尊敬され、必要とされる日本人となることができるのではないでしょうか。
 今日、因幡地域においても全国同様に少子化と核家族化が進んでおり、以前なら兄弟や異年齢の子ども達の間で相互成長することができたチャンスが急速に減ってきております。異年齢交流を通して、子ども達に「思いやりの大切さ」と「他人から必要とされる喜び」を感じてもらう機会とシステムをつくりたいと思います。因幡地域の未来、そして日本の未来を背負うのは今の子ども達なのだから。


(道州制を見据えた社会参画意識の必要性)

 自治体の破綻は誰に責任があるのでしょうか?首長の責任でしょうか。役所の責任でしょうか。それとも議員の責任でしょうか。いいえ違います。自治体とは「自ら治める団体」なのです。住民一人一人が自治体を運営する主人公として参画し、チェックし、責任をとらなければなりません。
 10年後をめどに、政府は道州制の導入を検討しています。そうなれば今まで以上に権限と財源が自治体に与えられることが想定されます。すべての市民に対して、その権限と財源をどう使うかを考え、決断し、その結果に責任をとることが要求されます。地域にとっての一番の敵は「市民の無関心」なのです。
 因幡地域ではまだ道州制に対する意識が高いとは言えません。「煮えたら食わあ」ではなく今から議論を重ね、市民一人一人が社会参画意識を高めることが急務です。道州制を見据えた市民の社会参画の必要性を考えるムーブメントを(社)鳥取青年会議所が起こしていきます。


( 「環光のまち因幡」推進運動 )

 日本は800兆円の巨額な財政赤字を抱え、これを改善しなければならない中で、「少子高齢化」と「経済の低成長」という難局に直面しています。これを乗り切るには、中央集権から地方分権へ転換し、無駄のない効率的な行政をつくらなければなりません。その地方分権を推し進める上で「道州制」という大改革が検討されています。道州制が導入されれば、都道府県制度は廃止され、鳥取市は県庁所在地ではなくなると同時に、地域間の競争はさらに活発になります。個性と魅力の無い地域は埋没し、人口の減少が加速し、経済は衰退することが想定されます。
 因幡地域は地域の特徴を活かし、日本の中で更には世界の中で、因幡地域にしか担えない役割を見つけ、それを武器にして、地域を活性化しなければなりません。因幡には世界の乾燥地研究をリードする鳥取大学乾燥地研究センターや環境に特化した日本でも数少ない鳥取環境大学など素晴らしい環境研究機関が存在します。また因幡には鳥取砂丘をはじめ山や川や海などの自然環境がバランスよく残っています。その自然環境を活かした農業や漁業も競争力があります。
 (社)鳥取青年会議所はこれから10年間の運動ビジョンとして、「環光のまち因幡」推進運動を策定致します。「環光のまち因幡」推進運動とは、因幡の豊かな自然環境と因幡の特徴を活かした環境保全活動を観光資源として活用し、人と人の環を広めながら「環境」と「経済」が好循環するまちを創る運動です。50年後には因幡は環境分野のシリコンバレーとなり、世界から企業や研究者が集まり、環境分野で世界をリードする地域となることを夢描いています。
 「環光のまち因幡」推進運動の3つの政策の一つ「因幡のグリーン政策」では日本でもトップクラスのきのこや菌類の研究を行う(財)日本きのこセンターなどの研究機関に協力をいただき「しいたけ」を使った森林保全プロジェクトを行いたいと思います。自然生態系の維持に大きく寄与すると言われる「しいたけ」を因幡の森にて原木で育成し、環境保全や森林の保水機能に寄与すると共に、「エコしいたけ」として販売や観光に繋げ、「環境」と「経済」の好循環を生み出す取り組みを行い、因幡発の環境保全活動を構築します。
 二つ目の「因幡の田舎政策」では、関西圏の人をターゲットにして、自然いっぱいの因幡地域で、農業体験や田舎体験をしていただき、脱ストレス生活を提供する取り組みを考えております。因幡に移住していただくことに繋げ、因幡地域の農業や経済の活性化にも寄与したいと考えます。
 三つ目の「新鳥取砂丘政策」では世界の乾燥地研究をリードする乾燥地研究センターの協力をいただき、因幡から世界の砂漠化防止に寄与する研究が行なわれていることを「砂丘イリュージョン」の開催とリンクさせながら発信します。「鳥取砂丘」=「世界の乾燥地研究の聖地」という新しい側面で鳥取砂丘を発信したいと考えます。
 来年度は「環光のまち因幡」推進運動が(社)鳥取青年会議所の運動ビジョンとして浸透するか否かの重要な一年となります。分かりやすく具体的な活動に結び付け、「環光のまち因幡」推進運動元年のスタートを切りたいと思います。


 <組織づくりについて>

 存在し続けることが我々の存在目的ではありません。明るい豊かな社会を創ることが我々の存在目的であり、それを達成するためのアクションができなければ、存在する価値の無い組織なのです。
 今の我々には失敗や非難を恐れず、勇気を持って信じた方向に大きく舵を切り、実行に移すことが要求されています。現在の組織や事業のあり方など制度疲労をおこしているものは大胆な発想で変えて、長期的かつ発展的な活動を展開しなければなりません。
 また、我々のまちづくりに対する「おもい」を広めていく為には、会員拡大を積極的に行い、一人でも多くのメンバーと共に活動することが有効です。現在の経済環境は非常に厳しいと言わざるをえません。しかしながら、我々が地域にとって必要な組織であり、魅力のある組織であれば、「おもいを」共有し仲間になってくれる人はたくさん存在すると確信しております。その為にも、(社)鳥取青年会議所は今まで以上に地域に影響力のある活動を行い、それを躊躇することなく対外にアピールしていきます。


<感動の連鎖>

 私は(社)鳥取青年会議所に在籍している9年間に「感動」を覚える機会に何度か遭遇しました。深夜まで議論しながら事業目的を共有し、時間を忘れて準備に没頭し、みんなの力を借りて事業を成功させ、地域社会に貢献することによって生まれる「感動」。この「感動」は人から人に伝播し、「感動の連鎖」が生まれます。この「感動」によって人は動かされ、人は「成長」するのではないでしょうか。「感動の連鎖」を(社)鳥取青年会議所に広げることができれば、組織は必ず活性化します。そして、この「感動の連鎖」を組織内のみならず、因幡地域にも広げる取り組みを行いましょう。


<決意>

 人間の生命は有限であり、残された時間は一刻一刻少なくなります。だからこそ我々は一日を大切にして人生を有意義に過ごさなければなりません。私は歴史ある(社)鳥取青年会議所の創立50周年という節目の年に理事長になることに誇りを感じております。そして、この託された1年には多くの先輩の熱い思いが込められており、その責務は大変重いものだと感じております。この1年間1日も無駄にすることなく(社)鳥取青年会議所の発展の為に、また因幡地域の未来の為に全力で職務を遂行いたします。
 私一人の力は小さなものですが、私には「おもい」を共有する多くのメンバーがついています。そして応援して下さる先輩や地域の方々がたくさんいます。皆様と一緒に「新たな歴史」を創る「喜び」と「責任」を私に与えていただくことに心から感謝いたします。
                                          以上


     理事長マニフェスト 
  

   (まちづくり)

一、全メンバーで創立50周年記念大会を成功させます。

一、すべてのまちづくり委員会は地域に影響力のある事業を実施します。

一、創立50周年運動ビジョン元年として確実なスタートを切ります。


   (組織づくり)

一、定例会の出席率を80%以上にします。

一、会員数を100人以上にします。

一、会員にとって誇りのもてる組織をつくります。 

投稿者 広報・渉外委員会 : 2008年07月17日 09:00